コラム

虚血性大腸炎

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。

今回は“虚血性大腸炎”についてです。

 

虚血性大腸炎とは?

虚血性大腸炎は、大腸への血液供給が不足することにより引き起こされる疾患です。この病態は、一時的な血流減少から長期にわたる慢性的な血流障害まで幅広い状態を含みます。大腸の壁に十分な酸素や栄養が届かなくなると、組織が損傷し、最悪の場合は壊死に至ることもあります。その発生は比較的まれであり、多くは突発的な症状として現れます。

 

虚血性大腸炎の症状は?

虚血性大腸炎の患者様が経験する症状は多岐にわたります。最も一般的な症状は、腹部の痛みであり、特に左下腹部に痛みが現れることが多いです。痛みは発作的、または持続的なもので、時には腹痛とともに発熱、下痢、そしてその下痢に血が混じることもあります。急性の虚血性大腸炎では症状が強く出ることもありますが、慢性的な場合は症状が軽く、または無症状であることも少なくありません。

 

虚血性大腸炎の原因は?

虚血性大腸炎の原因として最も一般的なのは、加齢に伴う動脈硬化が原因で起こる血管の狭窄や閉塞です。他にも、心臓疾患による血流量の低下や、腸管を圧迫するような外傷が引き金となることもあります。手術後の合併症として発症するケースもあり、大腸への血流が低下するようなあらゆる状態が虚血性大腸炎を誘発するリスク要因となり得ます。

 

虚血性大腸炎の検査・治療は?

虚血性大腸炎の診断には、大腸内視鏡検査が最も有効であり、内部の状態を直接観察することができます。CTスキャンは、腸壁の腫脹や、壊死を起こしている箇所を確認するのに有用です。血管造影検査を行い、血管の閉塞や狭窄を特定することもあります。治療に関しては、症状の程度によって異なります。軽度の虚血性大腸炎では、安静にして血流を回復させることで改善を見込むことが多いです。しかし、壊死や穿孔が起きている場合には緊急手術が必要になることもあります。薬物療法としては、血流改善薬や血栓予防薬が用いられることもあります。

 

虚血性大腸炎による症状にご不安やご心配がある場合、大阪市北区に位置するたむらクリニックまでご連絡ください。早期発見・早期治療が重要ですので、些細なことでも結構です、お気軽にご相談ください。

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