コラム

直腸粘膜脱症候群

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。

今回は“直腸粘膜脱症候群”についてです。

 

直腸粘膜脱症候群とは?

直腸粘膜脱症候群は、直腸の内側にある粘膜が弱まり、一部が肛門外へと脱出してしまう疾患です。通常は直腸内に留まるべき粘膜が肛門を通過し、外部に露出することで多様な症状を引き起こします。この状態は、直腸の構造的な問題や機能障害が原因で起こり、便通障害を引き起こすことがあります。特に長期間にわたる便秘や肛門周囲病の方に見られることが多いです。

 

直腸粘膜脱症候群の症状は?

直腸粘膜脱症候群の代表的な症状には、肛門からの粘膜の脱出を感じることがあります。これにより、不快感や肛門部の圧迫感、痛みを伴うことがあります。また、肛門から粘液の分泌がある場合や、重度の場合には排便困難や出血を伴うこともあります。これらの症状は日常生活に大きな影響を及ぼし、患者様のQOL(生活の質)を低下させる原因となります。

 

直腸粘膜脱症候群の原因は?

直腸粘膜脱症候群の主な原因としては、長期にわたる便秘や過度のいきみが挙げられます。これらの行為は直腸内の圧力を異常に高め、粘膜にストレスを与え脱落を促進します。また、加齢による組織の弾力性の低下や出産時の過度な力みが原因となることもあります。肛門周囲病の既往がある場合も、発症のリスクが高まるとされています。

 

直腸粘膜脱症候群の検査・治療は?

直腸粘膜脱症候群の診断には肛門診や直腸診が主に用いられます。必要に応じて直腸内視鏡検査が行われ、粘膜の脱出状態を詳しく観察します。治療に関しては、症状の程度によって異なります。軽度の場合は食生活の改善や便秘治療が中心となりますが、症状が進行している場合は外科的治療が必要になることがあります。具体的には、粘膜の固定や余分な部分の切除などが行われることがあります。

 

肛門や排便に関する悩みは、日常生活に支障をきたすものです。気になる症状ございましたら、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。

体調のことで気になることがあれば
たむらクリニックまで

Facebook
Official SNS