コラム

腸管出血性大腸菌(O-157)

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。

今回は“腸管出血性大腸菌(O-157)”についてです。

 

腸管出血性大腸菌(O-157)とは?

腸管出血性大腸菌(EHEC)、特にO-157:H7株は、重篤な食中毒を引き起こすことで知られる細菌です。この菌はシガ毒素を産生し、これが人体にとって有害な影響を及ぼします。通常は、汚染された食品や水を介して感染し、特に夏から秋にかけての発生が多いことが知られています。

 

腸管出血性大腸菌(O-157)の症状は?

腸管出血性大腸菌(O-157)による感染症の典型的な症状には、激しい腹痛、水様性の下痢、発熱があります。場合によっては、下痢が血便に進行することもあります。感染が重篤な場合には、溶血性尿毒症症候群(HUS)と呼ばれる、腎臓障害を引き起こす危険な状態に至ることがあります。

 

腸管出血性大腸菌(O-157)の原因は?

この細菌の感染は、主に汚染された食品や飲料水から起こります。特に生の牛肉製品、未加熱の乳製品、汚染された野菜、不十分な衛生環境で処理された食品などが原因となることが多いです。また、感染者との直接的な接触や、感染した動物との接触からも感染する可能性があります。

 

腸管出血性大腸菌(O-157)の検査・治療は?

感染が疑われる場合、たむらクリニックでは、便の検査を行い、O-157株の特定を試みます。治療については、特に脱水症状の管理が重要であり、重症例では入院しての静脈経路による液体補給や、必要に応じて輸血や腎透析が行われることもあります。抗生物質の使用については、症状を悪化させる可能性があるため、一般に推奨されていません。

 

腸管出血性大腸菌感染症は、時に生命を脅かす可能性があるため、下痢や腹痛が激しい場合、特に血便が伴う場合は迅速な対応が必要です。気になる症状ございましたら、お気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。患者様の状態に合わせた適切な診断と治療を心がけています。

 

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