コラム

食道裂孔ヘルニア

大阪市北区のたむらクリニックのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

「地域の皆様の健康維持に役立ちたい」という思いを胸に、日々診療を行っておりますが、こちらのブログでは病気のこと、検査のこと、そして日々の健康に役立つことなどを発信して参ります。

今回は“食道裂孔ヘルニア”についてです。

食道裂孔ヘルニアとは?

私たちの体は横隔膜によって胸腔と腹腔が分けられており、摂取した食べ物は胸部にある食道から横隔膜を越えて、腹腔内の胃に入ります。

この食道と胃のつなぎ目に位置する横隔膜の開口部を、食道裂孔と呼びます。

食道裂孔ヘルニアとは、本来は腹腔内にある胃が、食道裂孔を通じて胸部に突出する疾患のことを言います。

食道裂孔ヘルニアの症状は?

食道裂孔ヘルニアは突出の仕方から滑脱型、傍食道型、混合型に分けられ、最も多いのが滑脱型となり、症状がない場合は特に問題はありません。

しかし、胃から食道への逆流が防げず、逆流性食道炎を併発すると、胸やけや胸痛、腹部膨満、げっぷ、つかえたような感じなどの症状が出る場合があります。

また、ヘルニアが胸部にある臓器を圧迫するようになると、呼吸困難や食道閉鎖症状などがみられることがあります。

食道裂孔ヘルニアの原因は?

通常、食道裂孔は筋肉で支えられていますが、先天的な要因や加齢によって筋肉が弱くなることで、胃が胸腔内に突出すると考えられます。

そのほか、肥満、妊娠、過度の腹圧、喫煙などもヘルニアの発症を促すリスク要因であると言われています。

食道裂孔ヘルニアの検査と治療

食道裂孔ヘルニアは内視鏡検査で確認することができます。

また、バリウムを使った造影検査では、どの程度突出しているか、形、逆流の具合などを確認することができます。

治療については、症状がない場合は治療の必要がありませんが、逆流性食道炎を併発している場合はプロトンポンプ阻害薬(PPI)の内服などによる治療を行います。

食道裂孔ヘルニアは逆流性食道炎の原因になる場合がありますので、気になる症状がある方はお気軽に大阪市北区のたむらクリニックへご相談ください。

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